夏が来ると、いつにも増してスパイス料理が美味しい!
代謝を上げて、胃腸の調子も良くしてくれるスパイスを使ったカレーは、市販のカレールーのように沢山の油脂が入っていないのもいいところ。
誰にでもできる簡単なレシピで、スパイスの香りが効いた薬膳カレーを作ってみよう♪
本場では、ホールタイプというタネや葉や枝の形そのままのスパイスを沢山使って、ギー(無塩バターを煮て濾して作る澄んだバター液)で炒めてミキサーにかけ、とろとろのルーを作ります。
でも主婦が家庭で再現するには、洗い物も材料費もかける時間も、なるべく省きたいですよね。
今回は材料の特性を引き出しつつ、基本のスパイスだけを使って手軽に作れるようアレンジしたレシピをご紹介します。
30分で作れるのに、なかなか本格的な味わいが再現できますよ。
このページの目次
味付けはスパイスの香りと具材の旨み、塩のみ
古くから薬として用いられてきたスパイス。
カレーをスパイスから作ろうとすると、何種類も使わないといけないように思うかもしれませんね。
でも実は本場インドの家庭料理として作るカレーでも、いつもスパイスを10も20も入れるわけではなくて、4種から5種なのだそう。
食材との相性や家族の体調に合わせて、その都度お母さんが考えてアレンジするおふくろの味なんですね。
日本でいう、お味噌汁みたいなものなのかも。
ここでご紹介のスパイスは、手軽にカレーを楽しむための基本4種です。
お好みでニンニクやショウガを加えても美味しいし、ココナツミルクを使ったり具材を変えたり、もっと色々な香辛料を加えてもいいし。自分の味を作るベースにしてもらいたいな。
今回の薬膳カレーのスパイスはこちら!
すべてパウダータイプを使用。
パウダータイプならホールタイプよりも安価で、スパーで手軽に手に入ります。
【カルダモン】
ショウガ科の多年草。スパイスの女王と言われる。インド、スリランカ、グアテマラでは生薬として栽培されているそう。発汗作用があり胃腸の調子も整える。疲労回復と美肌効果が期待できる。
【クミン】
セリ科の植物の実。カレー独特の美味しそうな香りはクミンの香り。ほんのりとした苦みがあり辛みはほとんどない。
【コリアンダー】
セリ科の植物の実。別名パクチー。爽やかな風味。消化を助け、鎮静効果がある。腸のデトックスに期待できる。
【チリパウダー】
レッドペッパーに数種類のスパイスを加えて作る混合調味料。配合種類や配合の率に決まりはないが、パプリカ、オレガノ、クミンは基本の材料として使われることが多い。
材料*食材
鶏もも肉2枚
やや大きめのひとくち大に切る。
人参1本
しっかり洗って皮ごとすり下ろす。
玉ねぎ
繊維を断ち切るように横へ千切り。
ナス3本から4本
くし形に切る。水にさらさなくてよい。
トマト中2個
煮込みに向くタイプのものを乱切りにする。
バター20グラム
炒める時に使用
生塩こうじ
塩味をつけながら肉を柔らかくする。
なければ塩で代用してよい。
作りかた
①カレーを作る鍋にバターを溶かし、玉ねぎ、にんじん、鶏肉、の順に入れ炒める。馴染んできたら塩こうじを加える。塩こうじの分量は味付けの塩と同じ感覚で良い。
②全体がしんなりしてきたら混ぜるのをやめ、少しだけ焦げを出す。水分が減ってきたらナスを加えて、出てくる水を飛ばす感じで炒める。
③スパイスを加えていく。カルダモンとクミンは小さじ1、コリアンダーは小さじ3から4。湿気るのを防ぐために、小皿にとってから鍋に加える。チリパウダーは小さじ1だと子どもにも辛くなく食べられる程度なので、好みで調節すると良い。スパイスは好みで増減しても良いので、好みの配合を試してみては?
④ぽってりとして水分が抜けたらトマトを加え、すぐに火を止めてもいいし、煮崩してもいい。
⑤火を止めてから10分ほど冷ますと味がなじんで美味しくなるので、ぜひ試してほしい。味見をして足りなければ塩をする。
おいしさのポイント3つ
①すりおろし人参がルーの代わりになります。人参の大きさによっては好みで量を増やすなどしてみて下さい。
②最初の具材からでる水分をしっかりと飛ばしていくことで出来上がりの美味しさが大きく違ってくる。ここをサボってしまうと出来上がりが水っぽくなるので注意!
③出来上がってから冷ますと味が具材と馴染んで美味しくなる。
美味しい組み合わせを見つけて、いろいろなスパイスカレーを開拓してみて下さいね♪